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ジュディ・ガーランドの実話【映画】ジュディ 虹の彼方に〈Judy/2019年アメリカ〉★予告編付き★

11/26/2022

諸説あるようですが、LGBTQ運動の象徴であるレインボーフラッグは、本作の主人公ジュディ・ガーランドが歌唱した「オズの魔法使」の劇中歌 "Over the Rainbow" から着想されているらしいですよ。

ってのも、彼女は今以上にセクシャルマイノリティに冷たく厳しく違法ですらあったあの時代において、数少ない理解者だったそうで。

レインボーフラッグ

エルトン・ジョンは "Candle in the Wind" でマリリン・モンローを追悼したように、ジュディ・ガーランドのためにも名曲 "Goodbye Yellow Brick Road" を書いていますが、このタイトルは「オズの魔法使」に出てくる黄色い煉瓦の道のことであり、この映画にも出てきます。

そういや「オズの魔法使」って子どもの頃に何かの写真で見て軽くトラウマになったのを覚えています。

いや、あの旅のお供の方たちの風貌って結構ショッキングじゃないですか?当時の衣装技術の限界なのかわかりませんけど。

なお、リッチー・ブラックモアがDEEP PURPLEを脱退後に結成したバンドRainbowですが、こちらの名前は、ハリウッドにて現在も運営中のレストラン・バーでミュージシャンの溜まり場だった "Rainbow Bar and Grill" からきているのだそうです。

ショーの冒頭にファンファーレ的な感じで "Over the Rainbow" が演奏されます。

ジュディ 虹の彼方に《Judy》の、あらすじ|ゲイ・カップルと生きるツラさを語り合い "Get Happy "を歌う

1938年。16歳の子役であるジュディ・ガーランド(ダーシー・ショウ)は、その歌の才能からハリウッドの子役スターとして大成功をおさめる。

しかしキャリアが軌道に乗りはじめると、スケジュールは過酷になり睡眠不足が慢性化し、体型維持のため極端な食事制限やアンフェタミンなどの薬物まで服用させられ、徐々に壊れていく。

40代になったジュディ(レネー・ゼルウィガー)は、ステージ後に2人の子どもとホテルにチェックインしようとするが、以前の未払いを理由に追い返されてしまう。

そのため、離婚した3番目の夫であるシドニー・ルフト(ルーファス・シーウェル)のもとに帰らざるを得なくなる。

ある日のパーティーで、ジュディはナイトクラブのオーナーであるミッキー・ディーンズ(フィン・ウィットロック)と出会う。

その後、エージェントからパフォーマンスの不安定さと気まぐれな態度によってアメリカでは集客が難しくなっていることを聞かされる。そこで彼女は、子どもたちと暮らすためイギリスで公演を行い稼ぐことにする。

ロンドンでは、まだジュディは歓迎されていた。

ある日の公演の帰り際、ゲイ・カップルの熱烈なファンと出会い、彼らのアパートを訪れる。互いに生きるツラさを語り合い、彼らの一人が弾くピアノに合わせて彼女は "Get Happy "を歌う。

また、ミッキー・ディーンズの突然のロンドン訪問によって、彼女は元気づけられる。

しかし次第に薬物乱用と不安のため、思うようなショーができなくなる。さらにイギリスのエージェントの勧めで専門医に診てもらったところ、2年前の気管切開で声が弱くなってしまったという。

肉体的にも精神的にも疲労が蓄積しており、医師は回復には休養が必要だと診断する。だが次の公演で彼女はステージ上で気を失い、罵声を浴びせられる。

仕事は打ち切られたが、彼女は最後の夜にステージに戻り、ロニー・ドネガン(ジョン・ダグリーシュ)に頼んで最後の1曲を披露させてもらう。ファンの助けもあって "Over the Rainbow" を無事に歌い終えることができた彼女は「私のこと忘れないでね」と言い残し、パフォーマンスを終了。

その半年後の1969年6月、ジュディは47歳の若さで亡くなった。

ジュディ 虹の彼方に《Judy》の、観る前に知っておきたい知識と見どころ|幼いときに人生のピークを迎えちゃった方々の、その後

大河ドラマと一緒で、この後どうなるかを誰もが知っているからこそ胸を打つタイプの映画

"End of the Rainbow" というミュージカルの映像化作品であり、つまりはジュディ・ガーランドの伝記映画です。

それ誰?とか「オズの魔法使」なんて聞いたこともない、とか「そんな昔の話なんて興味ない自分は今を生きているんだ今がすべてだ」とかいうような、ジュディ・ガーランドについて最低限の基礎知識がない人は置いて行かれることでしょう。

でも私のように関連人物などを軽くでも予習しておけば、充分理解することができます。大河ドラマと一緒で、この後どうなるかを誰もが知っているからこそ胸を打つタイプの映画。

レネー・ゼルウィガーの歌は、吹替えナシ

ジュディ役はレネー・ゼルウィガー。歌の場面も吹替えはナシなんだそう。もともと歌える人でしたし、唇と歌がズレているなんて愚な指摘をする人は素人ですよ。

ステージで披露する "Come Rain or Come Shine" やラストの "Over the Rainbow" はもちろんですが、長年のファンだというおじさんの家で、その人のピアノをバックに "Get Happy" を歌うシーンは、そこに客がいないのがもったいないほどグッときます。

幼少時に人生のピークを迎えてしまう人

我が国のアイドルを引き合いに出すのは何なんですが、幼いときに人生のピークを迎えちゃった方々は、大抵その後アップダウンの激しい余生になっちゃいますよね。

こんなにクスリ、クスリ、減量、減量のような「雨、雨、権藤、雨、権藤」状態なら病むのも必然で、時代的に労働環境もブラックだし世間は今以上に精神の病に理解がないだろうし。

オジー・オズボーン(ブラック・サバスの初代ヴォーカリスト)

オジー・オズボーンのソロ第1作 "Blizzard of Ozz (1980)" は、もちろんオズの魔法使(Wizard of Oz)からきています。ローリング・ストーン・マガジンのインタビューに載っていました。

ジュディ 虹の彼方に《Judy》の、キャストと予告編|Cast and Trailer

◎1h58m (2019)

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