ドラマ

リチャード・ジュエル【映画】実話:リチャード・ジュエルさんを襲った冤罪〈Richard Jewell/2019年アメリカ〉★予告編付き★

11/11/2022

リチャード・ジュエル〈Richard Jewell〉
upload.wikimedia.org

肥満のリスクとデメリット。

「世間的に恋愛の対象から外れてしまいがち」とか「健康によくない」とか、そんなことばかりだと思っていませんか?ところが、それ以外にもあったんですよ。

この物語の主人公であるジュエルさんは実在の人物であり、映画は実際の話を基に作られています。そのジュエルさんは、太っていたことでアトランタのセンテニアル公園で起きた爆破テロ犯にされてしまうのです。

いや、太っていたことは直接関係ないんですけど。むしろそれよりFBIなどの捜査局やマスメディアによる権力を笠に着た体制が問題なんですけど。でも、イメージなんていう曖昧なものの影響も否定はできないです。

あとジュエルさんは糖尿とか腎不全とか持っていて、44歳で亡くなっています。遺伝とかやむを得ない要因もさまざまあるでしょうけど、察するにピザとかフライドチキンとかポテトチップスも常用していたのではないかと。イメージですが。

リチャード・ジュエル《Richard Jewell》の、あらすじ【ひどい実話】政府とメディアの暴力で、第一発見者の英雄が窮地に

1986年。中小企業庁の事務員であるリチャード・ジュエルは、そこで弁護士として働くワトソン・ブライアントと知り合いになる。その後、保安官代理や大学の警備員などを転々とし、10年後の1996年、ジュエルはオリンピックの警備員としてセンテニアル公園を監視することに。

7月27日、公園内のステージでジャック・マック&ザ・ハートアタックのライブが行われている中、ジュエルはベンチの下にある不審な小包に気づく。

専門家が爆弾であることを確認したため、警備員や警察官、FBI捜査官のトム・ショウが爆発直前に観客やスタッフを避難させ、ジュエルは英雄として讃えられることになった。

しかしその後FBIは、第一発見者のジュエルが「白人で警察官に憧れる男」という同様の事件を犯す犯人と共通のプロファイルに合致するという理由から、疑いを持ち始める。

さらにアトランタ・ジャーナル・コンスティテューション紙のジャーナリスト、キャシー・スクラッグスも記事を一面に掲載し、ジュエルが容疑者として浮上していることを公表。

スクラッグスは、ジュエルの「太っている、母親と同居している、職歴など」から、FBIのプロファイルに合致していることを再確認する。

FBIのトム・ショウは相棒と、ジュエルの昔の職場だったピードモント大学の学部長を訪ねて話を聞くほか、ジュエルの自宅を捜索して犯罪に関する本や銃器などを押収。

対してブライアントと秘書のナディアは、911に爆破予告をした公衆電話から現場までの距離を計測し、電話をかけた人物が爆弾を発見することは時間的に不可能だと結論付けた。

さらにポリグラフ検査も実施し、ブライアントジュエルの無実を確信。

さらにジュエルの母ボビは記者会見を開き、自分と息子の生活を守るため捜査の中止を訴えた。

Press Conference

そしてジュエルは、ブライアントとFBIのオフィスを訪れた際に「自分がやったという証拠は何もない」ことに気づく。そこで「自分を起訴する十分な証拠が何かあるのか」と詰問すると、FBI側は沈黙してしまった。

重要参考人となってから88日後、ジュエルは正式な書簡で捜査対象から外れたことを知らされる。

それから7年後、ジョージア州ラザーズヴィルの警察官となったジュエルブライアントが久しぶりに訪問。真犯人が事件を自白したことを報告した。

2007年8月29日、ジュエルは糖尿病と心不全の合併症のため44歳で亡くなった。また、ブライアントナディアが結婚し2人の息子が誕生。その子たちの子守はボビがしていたそうな。

リチャード・ジュエル《Richard Jewell》の、観る前に知っておきたい基礎知識と見どころ|「どこのどいつが犯人であろうが、我々が他の媒体を出し抜けますように」

権力は人をモンスターにする

最初の方のシーンで、転職が決まって別れの挨拶をするジュエルに対し、ブライアントが "A little power can turn a person into a monster, Richard."(権力は人をモンスターにするからな)という忠告をするところ。

もう完全に後の展開へのフリとなっています。

にしても制服でゲーセンとか、自由な国でうらやましいですね。どっかの国なら確実にYou Tubeのショート動画とかTwitterにアップされて燃え上がっていることでしょう。

そしてアベマプラナントカでネタとして取り上げられているでしょう。

国の恥部もしっかり描く、アメリカ映画

そして記者であるキャシー・スクラッグスの胸クソセリフが "Dear god. Whoever did this, please let us find him before anybody else does. Please whoever he is let him be fuckin interesting. Amen."(どこのどいつが犯人であろうが、我々が他の媒体を出し抜けますように。そして犯人が大衆の興味をひくようなおもしろい野郎でありますように。エイメン)というやつ。

報道はスピードが命であり裏付けを取るヒマはない、他紙を出し抜くためなら誤報でも真実のようにばらまく。そんなメディアの暴力的な仕組みがよくわかる場面です。

アメリカ映画はこういう恥部もきちんと描くので、そこは褒めてあげたい。認めてあげたい。

結局、無実とわかった際にスクラッグス記者が反省の涙を流すシーンがありましたが、映画を観ている人が復讐的な意味で望むような胸スカのシーンはありませんでした。

そこは本質ではないという制作側の優しさなのでしょう。

クリント・イーストウッドらしい映画です

あと、アトランタオリンピックなのでアリさんが聖火台に点灯していました。

てか最後にクレジットを見て初めて気づいたんですが、監督はクリント・イーストウッド。いろいろと納得。

リチャード・ジュエル《Richard Jewell》のキャストと予告編|Cast and Trailer

◎2h11m (2019)

  • リチャード・ジュエル(主人公、爆発物の第一発見者):ポール・ウォルター・ハウザー
  • ワトソン・ブライアント(弁護士で、リチャードの知り合い兼味方):サム・ロックウェル
  • ボビ・ジュエル(リチャードの母):キャシー・ベイツ
  • トム・ショウ(疑いまくるFBI捜査官):ジョン・ハム
  • キャシー・スクラッグス(無実の人間を陥れる新聞記者):オリヴィア・ワイルド

-ドラマ
-,